社長の小柳です。GWに入り、お陰様でゆっくり心身ともに休養させていただいております。

この4月までの半年を思い起こして、お話したいと思います。

新人採用

　有難いことに、この4月に若い二名が入社して早々に戦力となってくれています。

もちろん、やれることは、まだ限られており、覚えて行かなくてはならないことも、これから先、たくさんあります。それでも、労働生産量としては、2人いると全く違います。また、訪れるお客さんの反応も含め、周りへの影響、気持ちも違います。

これまで、一部のお客さんにご心配をかけた分、これから挽回して見せます。

不測の事態

　ご心配…。そう話が出るのは、遡ること半年前、工場長が病に倒れ、闘病の甲斐なく、今年3月の半ばに他界しました。昨年10月半ばに、自宅で体調が急変、大きな病院で検査した結果、不治の病であることが判明、以後病気と闘っていたのです。

　私自身が最後に工場長と会ったのは、11月末。娘さんに付き添われて辛い体を押して顔を見せに来社してくれた時でした。「絶対に病気を克服して、来年入る新人の指導に当たってほしい」と手を握り、話しをする一方で、涙が止まりませんでした。今生の別れ、覚悟とはこういうことなのかもしれません。

　病気をもっと早く見つけられなかったのか？お互い「れば」「たら」を言ったら、キリと後悔が付きません。しかし、事実を受け止めなくてはなりません。工場長は病気と闘い、工場は残りのもので繁忙期対応を凌ぎ、乗り切りました。社内・社外、身内と協力していただいた方には、感謝が尽きません。

　弊社は会社設立は昭和34年で63年営業しています。小柳家の人間でさえ、50年働いた人間はいません。工場長には「あなたの人生のうち50年もの間、小柳塗工所に注いてくれて本当にありがとう」と伝えました。彼は、弊社に在籍したまま、金属塗装の技能者として生涯現役で人生の幕を閉じました。普通に考えても、一筋50年働くって凄いですよね。本当に残念な去り方ですが、唯々、感謝しかありません。

　この4月に入社した二人も、実は、昨年の夏に体験バイトに来てくれていて、工場長とも会話を交わしています。入社の際に、それまでの経緯を話しました。その想い、その魂を、彼らは継承してくれると思います。

改めて、これから先が大事です。私も小柳塗工所に入社して25年、社長になって22年経ちます。刻々と変化する状況に対して、課題は付きませんが、向き合って行きたいと考えております。

今回の出来事は、人生や生き方を改めて考えさせられ、試練として人間力を試されたような気がしています。
ご縁を頂いた皆様のお陰で何とかやっております。この経験は、仲間や後進とシェアしつつ、新たな責任や希望を背負ってやってゆきます。実は、こういうことが人生の醍醐味の一つじゃないですかね。

最後まで、お読み下さりありがとうございました。

想いを形に残しておきますかな。＃たくを語録